対人支援職にも使えるモットー「他人事」

皆様こんにちは!Assertivetalk進路カウンセラーの佐々木です!

皆様は、「しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~」のドラマを見たことはありますか?

保田先生(主人公の弁護士)と加賀見さん(主人公の法律事務所で働くパラリーガルの人)がいまして、保田先生が「他人事」をモットーに依頼人に対してドライに接する一方で、加賀見さんは依頼人に寄り添い、時には感情移入をしてしまいます。その2人が、インターネットトラブルの被害にあう依頼人(相談者)のトラブルを次々と解決していくというお話です。

このドラマで描かれている「他人事」は、引きこもり支援などの対人支援のお仕事にも使えるモットーだな~と考えさせられました。

まず、このドラマで言われている「他人事」というのは、『突き放す』とか『無責任』という意味ではなく、クライアントの願い事を叶えるために、一歩引いて冷静に見るために、あえて他人事でいるという意味なのです。

これが結構大事なんです。

私は4年前まで引きこもり支援の仕事をしていたのですが、当時の上司(管理責任者)から「佐々木さん、家に帰ってもずっと相談者のことを考えていませんか?そんな事したら身がもたないですよ!家に帰ったら仕事のことを考えない方がいいですよ。」と言われたことを思い出しました。

上司が言う通り、私は家でも相談者のことを考えていました。

それは、相談者の悩みの内容がヘビーだったからです。(相談者がメンタル不調で休職している間にお父様が亡くなられたなど)

けれども、今思えば家で相談者のことを考えたところで、相談者の悩みが解決するわけではありません

さらに自分自身がリフレッシュ不足になり、過敏性腸症候群に罹ってしまいました。

感情移入し過ぎる支援員の方が退職しやすいという話を聞いたことがありましたが、その通りだと実感しました。

上司の考えは、「家に帰ったら仕事のことを考えず、リフレッシュする。また、相談者の悩みに必要以上に踏み込まない。考えないそうすることで、心身ともに健康な状態で仕事に集中することができる心身ともに健康な状態だからこそ、客観的かつ冷静に物事を見ることができる。」というものです。

これこそが、良い意味での「他人事」です。

先ほどのドラマで例えると、ファンキーでドライ過ぎますが…(笑)保田先生は、右側の図のようなタイプで、加賀見さんは、どちらかというと左側の図のようなタイプだと思います。

引きこもり支援とか、カウンセラー関係の仕事は「相談者に寄り添いましょう!」と、よく言われますが、相談者に寄り添うけれども、あくまでも「他人事」というスタンスでいることが、対人支援の仕事を継続するうえで大事なことなのではないかと気付かされた内容でした。